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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰

マリアの旦那の声が音を立てるように
俺たちの耳に突き刺さった
『この男と…二度と会うな?
〃たったそれだけ〃だ…
わかったな・・・まりあ?』
頭を抱える…いいや
崩れ落ちたように
地面に両手をついているマリアに
言い聞かせるように
男が念を押した
そして…
『お前もだ』
『・・・』
『ふっ……恥ずかしながら
こいつは世間知らずでね
何事もわかるまで
聞かせてやらないとダメなんだ
お前はコイツほど
世間知らずでもなければ
浅はかでもないんじゃないのか?
人妻をたぶらかして
火遊びする程度の甲斐性あるんだろ?』
『・・・』
何を…言い出すかと思えば
『その〃わずかな〃甲斐性も信用も
なにもかも…なくしたくなければ
これに懲りて身を引くんだな』
『・・・』
『ふふっ…温情溢れる
寛大な措置だぞ…有り難く思え』
『あの・・・待って下さい、それは』
『~お前も一々説明の必要があるのか?
〃二度と会うな〃…。
〃俺の妻〃に二度と会うな・・・
そうすれば、今回に限っては
目を瞑ってやる
見逃してやる…そう言ってるんだ』
うんざりした、呆れたように
振り向いた男が俺に吐き捨てた
目を瞑る?
見逃してやる?
お咎めナシ?
マリアはともかく
俺のことも?
『あの・・・』
『……お前ごときにかまっているほど
こちらも暇じゃないんでね』
この男の真意は・・・どこにある?
こんなプライドの高くて
ひねくれた・・・
イヤミたっぷり
見下し上等みたいな男が
世間には、さぞかし自慢の
器量の良い妻を
自分よりもはるかに
甲斐性もないであろう
それも大して年も違わない
俺みたいな男に寝盗られて
そんな…それ以上とない
プライドを傷付けられて
何も咎めないなんて・・・
そんなこと
あるワケねぇよな?
こんな・・・執念深そうな
ねちっこそうな
何するかわかんねぇ男がよ
俺たちの耳に突き刺さった
『この男と…二度と会うな?
〃たったそれだけ〃だ…
わかったな・・・まりあ?』
頭を抱える…いいや
崩れ落ちたように
地面に両手をついているマリアに
言い聞かせるように
男が念を押した
そして…
『お前もだ』
『・・・』
『ふっ……恥ずかしながら
こいつは世間知らずでね
何事もわかるまで
聞かせてやらないとダメなんだ
お前はコイツほど
世間知らずでもなければ
浅はかでもないんじゃないのか?
人妻をたぶらかして
火遊びする程度の甲斐性あるんだろ?』
『・・・』
何を…言い出すかと思えば
『その〃わずかな〃甲斐性も信用も
なにもかも…なくしたくなければ
これに懲りて身を引くんだな』
『・・・』
『ふふっ…温情溢れる
寛大な措置だぞ…有り難く思え』
『あの・・・待って下さい、それは』
『~お前も一々説明の必要があるのか?
〃二度と会うな〃…。
〃俺の妻〃に二度と会うな・・・
そうすれば、今回に限っては
目を瞑ってやる
見逃してやる…そう言ってるんだ』
うんざりした、呆れたように
振り向いた男が俺に吐き捨てた
目を瞑る?
見逃してやる?
お咎めナシ?
マリアはともかく
俺のことも?
『あの・・・』
『……お前ごときにかまっているほど
こちらも暇じゃないんでね』
この男の真意は・・・どこにある?
こんなプライドの高くて
ひねくれた・・・
イヤミたっぷり
見下し上等みたいな男が
世間には、さぞかし自慢の
器量の良い妻を
自分よりもはるかに
甲斐性もないであろう
それも大して年も違わない
俺みたいな男に寝盗られて
そんな…それ以上とない
プライドを傷付けられて
何も咎めないなんて・・・
そんなこと
あるワケねぇよな?
こんな・・・執念深そうな
ねちっこそうな
何するかわかんねぇ男がよ

