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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第20章 二人の罪・・・そして罰

口を挟むに挟めない夫婦喧嘩…(?)
俺はマリアの手を引いて
今すぐにでも、この場から走り去りたかった
『ふっ…何が幻想、何が現実だ
お前の方こそ自分の現実を見ろ
こんなボロ住まいを前に
何を立派になった気でいるんだ?
偉そうに…身の程知らずが』
見たこともない妻の姿に
動揺さえしてみえた、その夫は
ようやく息を吹き返して
反撃に出る…?
『あなたには…わからないよ、一生
わかってもらおうとも…思わない
あなたになんか…絶対にわからない』
『弱い犬ほどよく吠える…お前に
ピッタリだな、まりあ』
『・・・ごはんが
こんなにおいしいって
思ったことなかったの』
『は…?』
『沢山…空気を吸って
おいしいって、ごはんを食べて
たった一口…飲む水でさえも
本当においしいって
どうしてこんなに
味がちがうのかなって、本気で思ってた
幸せで・・・のびのびとして
私・・・〃生きてるんだ〃
って思えた
ちゃんと自分らしく…
本当の自分らしく
考えて、感じて…選んで
笑ったり…泣いたり、喜んだり
あなたとはなれた…今日までの時間
それは…私にとって
人の何十年かある人生の時間において
たとえそれが…一年でも半年でも
数ヶ月でも…一週間でも
一日でも、一時間でも
数分…一分、一秒しかないとしても
それでも良いからと切望した
大切な幸せな時間だったんだから』
『ハッ…いかにも女の言いそうな…
お前らしい、くだらない感情論だな
そんなに貧相な生活が好きか?』
『あなたの気まぐれや見栄で
あなたのために身につける
ブランド品なんかより
キレイで立派な家なんかより
私にはうんと価値があった』
『へぇ…ご立派な答弁』
『あなたといる
地獄みたいな空間より
ずっとずっとマシだった…!!!』
『・・・』
『毎日・・・毎っっ日…
酸素が薄いような
息するのも苦しいような
窒息しそうな家に押し込まれてる
そんな人生より
ずっとずっと幸せだったんだから…!
うんっっざりする顔見てる
そんな人生…二度と御免』
バチン・・・っ
人の皮膚を弾く音が響く…
『屁理屈は…済んだか?
この、ふしだら女・・・』
俺はマリアの手を引いて
今すぐにでも、この場から走り去りたかった
『ふっ…何が幻想、何が現実だ
お前の方こそ自分の現実を見ろ
こんなボロ住まいを前に
何を立派になった気でいるんだ?
偉そうに…身の程知らずが』
見たこともない妻の姿に
動揺さえしてみえた、その夫は
ようやく息を吹き返して
反撃に出る…?
『あなたには…わからないよ、一生
わかってもらおうとも…思わない
あなたになんか…絶対にわからない』
『弱い犬ほどよく吠える…お前に
ピッタリだな、まりあ』
『・・・ごはんが
こんなにおいしいって
思ったことなかったの』
『は…?』
『沢山…空気を吸って
おいしいって、ごはんを食べて
たった一口…飲む水でさえも
本当においしいって
どうしてこんなに
味がちがうのかなって、本気で思ってた
幸せで・・・のびのびとして
私・・・〃生きてるんだ〃
って思えた
ちゃんと自分らしく…
本当の自分らしく
考えて、感じて…選んで
笑ったり…泣いたり、喜んだり
あなたとはなれた…今日までの時間
それは…私にとって
人の何十年かある人生の時間において
たとえそれが…一年でも半年でも
数ヶ月でも…一週間でも
一日でも、一時間でも
数分…一分、一秒しかないとしても
それでも良いからと切望した
大切な幸せな時間だったんだから』
『ハッ…いかにも女の言いそうな…
お前らしい、くだらない感情論だな
そんなに貧相な生活が好きか?』
『あなたの気まぐれや見栄で
あなたのために身につける
ブランド品なんかより
キレイで立派な家なんかより
私にはうんと価値があった』
『へぇ…ご立派な答弁』
『あなたといる
地獄みたいな空間より
ずっとずっとマシだった…!!!』
『・・・』
『毎日・・・毎っっ日…
酸素が薄いような
息するのも苦しいような
窒息しそうな家に押し込まれてる
そんな人生より
ずっとずっと幸せだったんだから…!
うんっっざりする顔見てる
そんな人生…二度と御免』
バチン・・・っ
人の皮膚を弾く音が響く…
『屁理屈は…済んだか?
この、ふしだら女・・・』

