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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第21章 覚めない悪夢(ゆめ)・・・
夫と向かい合って食事をするのなど
何ヵ月ぶりだろう…
マリアは味もよくわからない朝食を
細々と…無理やり飲み込むように
食べた
〃…吐きそう〃
マリアは嗚咽を堪えていた
『…アパート、すぐ引き払えよ』
『・・・。・・・うん』
マリアは早朝に洗濯して
既に乾いた自分の服に着替えて
玄関に向かった
『おい……どこに行く!?』
『ぇ・・・、家…アパートに・・・』
言い終わる前に腕を掴まれて連れ戻され
マリアの部屋だった空部屋に入れられた
『っ…カズキが…アパート引き払えって』
『・・・』
カズキはマリアを床に座らせ
仁王立ちして睨む
『…着るものも…何もないから
それだけでも…取ってこようかな、って』
『…後始末なら代行業者でも
なんでも使え』
『でも…着替えも何もないのよ
明日着る服も・・・』
『どうしても用事があるなら
俺の休みの日に合わせろ、都合つけてやる』
『ぇ・・・』
『今後は俺が良いと言うまで
俺の許可なく家から出るな』
〃真顔で・・・本気で言ってる〃
『・・・』
〃こんな事を…ここから一歩でも
外へ出て発言すれば
この男は、ただの世間の笑い者だ…
何を言っても、しても許される相手にだけ
なんの躊躇いもなく突き付ける
自己のルール…〃
『わかったな?』
『・・・』
『・・・なんだその目は?』
カズキがマリアを冷たく睨み付ける
『・・・ううん』
『・・・服なら納戸にあるだろう』
『?…』
カズキに言われて納戸を見ると
マリアが引っ越しの際に置いていった
段ボールがひとつ雑に置いてあった
『・・・取っておいてくれたんだ』
夫に買い与えられた物…
よそ行きの少し高価な洋服や装飾品
それだけは勝手に処分するのは
気が引けて
段ボールにまとめて、処分は夫に任せ
離婚届と共に置いて行ったのだった
『必要な物はネット使って』
カズキがテーブルにパソコンと
クレジットカードを一枚置いた
カズキに殴られて外出が出来ない時
マリアはよく利用していた
それを知っているのだろう
何ヵ月ぶりだろう…
マリアは味もよくわからない朝食を
細々と…無理やり飲み込むように
食べた
〃…吐きそう〃
マリアは嗚咽を堪えていた
『…アパート、すぐ引き払えよ』
『・・・。・・・うん』
マリアは早朝に洗濯して
既に乾いた自分の服に着替えて
玄関に向かった
『おい……どこに行く!?』
『ぇ・・・、家…アパートに・・・』
言い終わる前に腕を掴まれて連れ戻され
マリアの部屋だった空部屋に入れられた
『っ…カズキが…アパート引き払えって』
『・・・』
カズキはマリアを床に座らせ
仁王立ちして睨む
『…着るものも…何もないから
それだけでも…取ってこようかな、って』
『…後始末なら代行業者でも
なんでも使え』
『でも…着替えも何もないのよ
明日着る服も・・・』
『どうしても用事があるなら
俺の休みの日に合わせろ、都合つけてやる』
『ぇ・・・』
『今後は俺が良いと言うまで
俺の許可なく家から出るな』
〃真顔で・・・本気で言ってる〃
『・・・』
〃こんな事を…ここから一歩でも
外へ出て発言すれば
この男は、ただの世間の笑い者だ…
何を言っても、しても許される相手にだけ
なんの躊躇いもなく突き付ける
自己のルール…〃
『わかったな?』
『・・・』
『・・・なんだその目は?』
カズキがマリアを冷たく睨み付ける
『・・・ううん』
『・・・服なら納戸にあるだろう』
『?…』
カズキに言われて納戸を見ると
マリアが引っ越しの際に置いていった
段ボールがひとつ雑に置いてあった
『・・・取っておいてくれたんだ』
夫に買い与えられた物…
よそ行きの少し高価な洋服や装飾品
それだけは勝手に処分するのは
気が引けて
段ボールにまとめて、処分は夫に任せ
離婚届と共に置いて行ったのだった
『必要な物はネット使って』
カズキがテーブルにパソコンと
クレジットカードを一枚置いた
カズキに殴られて外出が出来ない時
マリアはよく利用していた
それを知っているのだろう