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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第21章 覚めない悪夢(ゆめ)・・・
『10分あれば出来る?』
アパートのすぐ横に車をつけて
カズキが言い放つ
『・・・うん』
元々、物なんか少ない…
マリアは部屋に走って
施錠されているドアを見た
『・・・』
ドア…締まってるってことは
ポストのダイヤルを回して中を見た
〃ゆうちゃん・・・だよね〃
出てきた鍵を手にして部屋に入る
着替えや最低限の物を
大きいバックにひたすら詰めて
財布や夫の契約のスマホを
バックに入れる
そして・・・
『・・・』
マリアは、いつかの手作りの
小さな収納棚を持ち上げた
〃ゆうちゃんが…作ってくれたやつ〃
マリアの目に涙が滲む
〃私とあの人を繋ぐものは…何もない〃
大層な重さはないそれを
マリアはそっと抱えた
〃もう・・・二度と会えないんだもん〃
思い出を抱き締めるように
マリアはアパートを出た
アパートのすぐ横に車をつけて
カズキが言い放つ
『・・・うん』
元々、物なんか少ない…
マリアは部屋に走って
施錠されているドアを見た
『・・・』
ドア…締まってるってことは
ポストのダイヤルを回して中を見た
〃ゆうちゃん・・・だよね〃
出てきた鍵を手にして部屋に入る
着替えや最低限の物を
大きいバックにひたすら詰めて
財布や夫の契約のスマホを
バックに入れる
そして・・・
『・・・』
マリアは、いつかの手作りの
小さな収納棚を持ち上げた
〃ゆうちゃんが…作ってくれたやつ〃
マリアの目に涙が滲む
〃私とあの人を繋ぐものは…何もない〃
大層な重さはないそれを
マリアはそっと抱えた
〃もう・・・二度と会えないんだもん〃
思い出を抱き締めるように
マリアはアパートを出た