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第23章 逃避行・・・

マリアをそこまで追い詰めた
その現実が、そこにあった…


マリアは
やさぐれたとか、自暴自棄とか

ただ・・・めちゃくちゃな事を
してるんじゃ…なかった

もっと辿れば…
好きでこんなことしてるハズがない




それが…露呈すればするほど
俺は…


メチャクチャに・・・心が痛くて







『今から寝床・・・
〃客〃探すのかよ…』



『・・・』





『・・・やめろよ』




『うるさいな・・・
関係ないって言ってるじゃない』









止めたって仕方ねぇ・・・

俺にとやかく言う資格なんかねぇ

だけど







家庭っていう閉鎖空間で
どうしようもなく自分を苦しめ
どこまでも追ってくるかのような…

身も心もメチャクチャに傷付ける
ＤＶ亭主より

知らねぇオヤジに
ヤられる方が…いくらかマシかもしんねぇ

あるいは・・・どちらも同じ




だけど・・・マリア








体・・・売ることねぇじゃねえかよ…






なんで・・・マリアが



こんな・・・






『ﾌｩ……疲れてるから。〃さよなら〃』



『・・・』





マリアは冷たく言い放って
再び俺に背を向けた










ﾂｶﾂｶﾂｶ・・・





ｶﾞｼｯ……





『・・・！？』









『いくら・・・？』










『な・・・？！』









『お前は・・・〃いくら〃なんだよ？』









俺は…さっさと歩いてく
ソイツの手を思いきり掴んで言った











『俺が〃買う〃よ・・・お前のコト…』