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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?
発言権なんてない…

暗黙にそう言われている立場の俺は
静まりかえったその空気の中

声をあげた・・・




『その異様過ぎる姿に…
思わず彼女に声をかけました』




ザワ・・・っと

一瞬どよめきが起きた感覚がしたが

驚き・・・の前に
俺の言うことが理解出来ないのか

或いは…信じられない事すぎて
飲み込むのに時間がかかってるのか


それを良いことに
俺は…話し続けた





『異様な姿や行動に加えて…
当時は・・・未成年じゃないか、と

彼女を疑った俺は…
警察に届けようと思いましたが

彼女はそれを拒みました
理由も…事情も話してはくれませんでした

ついには…寒さに凍えて
動けなくなった彼女を
俺は…自宅に連れて帰りました』







ガタタッ…





『あっ、あ、あ、あんたっ!まさか

それでっ…その日にっ…!…』






『・・・』







クッ・・・





ッッッソ





ババアがよぉ・・・





下品な想像すんじゃねぇよ




テメェみてぇな下品なババアは
ホントそうやって

すぐ〃ソッチ〃に話を持っていきたがる
脳内ソレしかねぇんだろ?

気色わりぃぜ




論点そこか?
テメェちったぁ人の話黙って聞けねぇのか?


俺の今の話聞いてさ…着目すんの
確実にソコじゃなくねぇ?


あんた気付かねぇのか?


テメェの隣で…完璧な仮面つけた
そのツラが

ピキピキと微かに動いて
やたらまばたきの増えてる

息子(オトコ)の存在によ・・・



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