この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?
『当時…俺が願ってたのは
彼女に〃二度と会わない〃事でした

俺の元に現れない…それなら、それが
彼女は家庭が上手く行っている

辛い思いをしたり…怯えたりしていない
元気に…幸せに生きている証だ…と

だけど・・・実際は
そうじゃなかった』







『いっ…いい加減にしなさぁいっ!!!
まだ屁理屈ごねる気なの!?
不倫だけじゃなくて名誉毀損で訴えるわよ!?』




先方母は和服に合わせてセットしたアタマを
所々ほつれ乱して

今度こそ血管がブチギレそうな
凄まじい剣幕で俺を遮ってきた





『根も葉もないデタラメばかり言って!
よくそんな作り話をペラペラとっ…!
根拠も…なんの証拠もないものを!!』






『証拠・・・?』






『・・・?!な、なんだって言うのよ』







『証拠・・・?もしも
証拠があったら・・・どうするんです?』








『は…?!・・・あ、んた』






シパシパシパシパ…
落ち着きなくなった時の仕草がソックリの親子






『証拠が…あったら……一体

アンタはどうすんですか?』





諸々の材料…そしてマリアの日記
それらの存在もコイツらは確実に知らない






『あ…アンタですって!?無礼な!
場所も、自分の立場もわきまえずにっ!!

これだから…!育ちの悪い人間は…っ
本っ当に!〃結構なしつけ〃を
なさったのね!そちらのお母様は!!』




鼻の穴を全開にして鬼の形相の先方母は

そう言って再び

俺の母親に矛先と視線を向けた




『・・・』




俺の母親は何も言わなかった



・・・どころか



先方を…あちらを向いてすらいなかった




『・・・』

『・・・。・・・?』



俺は立ったまま、なんとなく横目で
感じるその視線をチラっと見ただけだったが

俺の母親は…なんとも言えない表情で
俺を見上げてた


怒りでも…悲しみでもない

もちろん…喜びや笑顔なんかでもないけど


ただ…

じっと・・・俺を見て

ただ、うなずくように

〃俺の話を聞いている〃

そんな顔してた記憶がある









『もしも証拠があったら・・・?

あなたは…母親として

彼女と同じ…女として・・・彼女に

どのツラ下げて…何を言うんです…?』
/1222ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ