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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?
『ん…な、・・・あ、んたは』


目も然り
口をパクパクさせてる先方母が

言葉が出なくて
代わりに扇子を振り回すように前に出してる




『・・・』




『な、なんの証拠があるっていうのよ?!
言ってみなさい!出してみなさいよ!?

~~カズキっ!?黙ってないで
あなたも何とか言ってちょうだいよっ!』




『~~…。~~』



冷静さを保とうと取り乱さずに
寡黙に堪えてるが

目だけが母親と同じ動きで
どうにもアッチコッチ向いてるダンナ…





『ま・・・あくまで、証拠が

〃あればの話〃…ですけどね』




カタン・・・



俺はため息混じりに吐き捨てて着席した







『~~!!カズキっ!?
ちょっと弁護士さんも!!!

このおかしな不倫男に…っ
なんとか言って下さいな!?』





『・・・』


俺は少し遠くを見てから
その視線の集まった女弁護士を見て


…少し睨み付けてたかもしれない






「はぁ…あの・・・橘さんのお母様も
皆さん…ご着席下さい

少し、お静まり願います
ええと・・・それでは」





冷淡…ロボットみたいだった女弁護士は

しばらく〃蚊帳の外〃状態にされて

不機嫌極まりない苛立った表情をしている



同時に…その中に

思いがけない事態に

少なからずの動揺が見てとれた




そして…


「あの…橘さん?」


『なんでしょう…』



弁護士が依頼人・・・ヤツに問う




「今の…お話は・・・」









『っ…デタラメに決まってるでしょう!?

それを言っている人間がどんな輩か…

見てみて下さいよ…!!』






「……。そうですか、わかりました」




弁護士は元通りの淡々とした表情で
あっさりと答えた





『・・・』


淡々とした愛想の欠片もない
無表情とも言えるその女の中に


俺は微かに…でも確かに見た


不信感を滲ませた目付きで
自分の依頼人である、その男を
見た弁護士の目を。




だからどうってことはないが

俺は…心のどこかで
少しだけ安心した


この弁護士…こんな
ロボットみてぇな成りしてるが

物事を…善悪を見ようとする心はあるんだな?


ま、それでもこの弁護士が守るのは
マリアじゃないから

ソレだけの話だけどな
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