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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
『っう…うっ……っ…っう、ぅっ』





泣きたくなんかなかった


こんな人達の前で






深夜の…真っ暗な街を

2台の車が連なって静かに走る






絶望……悲しい……寂しい




そして、もうひとつ

私の心を支配していたのは




やはり・・・恐怖だったと思う








どこに連れていかれるのか・・・


それは

大体…というか


否応なしに絞られてくるし

わかっていること






一番の恐怖・・・それは





『っう…うっ……っ…うっ』




〃この車が止まったら

ここから降りたら

どんな制裁を受けるのか〃









絶望していたって

諦めていたって

やっぱり私は…それだけは

恐怖せずにいられなかった









『っ…っう……うっ……っ』




車に揺られながら

どうしようもなく流れ落ちる涙を
咄嗟に拭おうと、少し

ほんの少し身をよじらせたり
手を動かそうとしただけで

私の両脇を固めている男二人が
私の腕を押さえ付けた





『っ……っ…』


「・・・」

「・・・」




運転手の男も…両脇の男二人も
誰も一言も発しないまま
無言の圧だけが私にかかる





ターゲットである私を

逃がす訳にはいかないのだろう



後方から付いてくる、もう1台の車…

雇い主である夫に…私を引き渡すまで



業者の男達は、業務を果たすまでは

気を抜けない……そんな雰囲気だった






この人達に恨み言なんか言ったって

何にもならなければ

そんな気力すら起こらない



この人達は、仕事をしただけ…


この人達を咎めたい…それは

強いて言うなら

彼に暴行を加えた事












〃逃げるな〃・・・無言の圧をかけられ

知らない人達に車で運ばれる

そんな私の姿は…まるで犯罪者





ううん・・・


法律で裁けないだけで

私は犯罪者も同じなのだろう





そんな場景は…

私が…自分の罪の重さを自覚するには

相応しい姿だったのかもしれない






車が・・・停止する
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