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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
ガチャ・・・
『・・・っ』
小刻みに震えながら
マンションのエントランスをくぐり
エレベーターに乗せられ
ついに・・・玄関のドアを・・・くぐる
『っ……』
身体が・・・心が
全身が・・・拒否を示した
私の足は…自然と
中に入ることを拒んで
ブレーキのようにその場に停止しようとする
私が…最後にこのドアをくぐったのは
ついこの間のようで
遠い記憶のような
ひと月と少し前の・・・あの日
夫に居場所を突き止められ
彼との関係も明るみになり
当然、その一切の接見を禁じられ
家に・・・ここに連れ戻された私は
夫の・・・カズキの
止まない暴行に堪えかねて
一瞬の隙をついて
正に…身ひとつで、ここを飛び出した
二度と・・・戻ることなんてない
戻らなくて良い場所
二度と戻らない場所・・・
どんなに・・・何を失っても
ここにだけは戻れない
戻りたくない
そう思っていた場所・・・
おぞましい場景が
自然とよみがえり
私を恐怖で支配した
『・・・チッ』
グイ…っ
『っ……』
微かに…カズキの舌打ちが聞こえて
容赦なく
私の腕は引っ張られ
入室を余儀なくされた
別に・・・わざわざ抵抗なんて
しようと思ったんじゃない
本能的に起こるフラッシュバックに
足が・・・すくんだだけ
ツカツカツカ・・・バタンっ
『・・・っ!』
ドサッ…
カズキが私を押し込んだのは
私の・・・部屋だった〃空き部屋〃
私の自室としては
もう使う事を許されなかった
殺風景な部屋
私は…いつかのマットレスだけが
無機質に置いてある空き部屋に
物のように乱暴に突き飛ばされて
床にもつれた
さっそく・・・殴られるのかな
『・・・っ』
小刻みに震えながら
マンションのエントランスをくぐり
エレベーターに乗せられ
ついに・・・玄関のドアを・・・くぐる
『っ……』
身体が・・・心が
全身が・・・拒否を示した
私の足は…自然と
中に入ることを拒んで
ブレーキのようにその場に停止しようとする
私が…最後にこのドアをくぐったのは
ついこの間のようで
遠い記憶のような
ひと月と少し前の・・・あの日
夫に居場所を突き止められ
彼との関係も明るみになり
当然、その一切の接見を禁じられ
家に・・・ここに連れ戻された私は
夫の・・・カズキの
止まない暴行に堪えかねて
一瞬の隙をついて
正に…身ひとつで、ここを飛び出した
二度と・・・戻ることなんてない
戻らなくて良い場所
二度と戻らない場所・・・
どんなに・・・何を失っても
ここにだけは戻れない
戻りたくない
そう思っていた場所・・・
おぞましい場景が
自然とよみがえり
私を恐怖で支配した
『・・・チッ』
グイ…っ
『っ……』
微かに…カズキの舌打ちが聞こえて
容赦なく
私の腕は引っ張られ
入室を余儀なくされた
別に・・・わざわざ抵抗なんて
しようと思ったんじゃない
本能的に起こるフラッシュバックに
足が・・・すくんだだけ
ツカツカツカ・・・バタンっ
『・・・っ!』
ドサッ…
カズキが私を押し込んだのは
私の・・・部屋だった〃空き部屋〃
私の自室としては
もう使う事を許されなかった
殺風景な部屋
私は…いつかのマットレスだけが
無機質に置いてある空き部屋に
物のように乱暴に突き飛ばされて
床にもつれた
さっそく・・・殴られるのかな