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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
『・・・ひっ』
ビクビクっと…震える身体
気付くと私は…反射的に
顔や頭を覆うように
うずくまろうとしていた
ドックン・・・ドックン・・・ドックン
既に呼吸が止まりそうだった
息も出来ないような・・・過呼吸でもしそうな
これは…どう説明したら
人様に伝わるのだろう
左右にある肺が・・・潰されるように
ギュウ~~っと締め付けられて
喉や・・・気管が
蓋をされたような感覚
呼吸が・・・心臓が
止まりそう
〃殴らないで・・・〃
願っても無駄な事を願い
目を閉じる
ツカツカツカ・・・ ・・・ガサッ
『?!・・・』
夫は・・・私を殴らなかった
無言で・・・無表情で
私と共に、床に転げていた
私の僅かな荷物・・・
私のトートバッグを引ったくるように
拾い上げた
『・・・』
バサバサっ・・・ガララッ
『・・・!?』
カズキがおもむろに
バックをひっくり返して
その場に中身を残らず散乱させた
着替え・・・化粧ポーチ
財布・・・僅かな荷物が散乱する
ガサガサ・・・カチャカチャ・・・
〃・・・。・・・〃
乱雑に……持ち物を
ポーチの中身までを全て
調べられて
夫が拾い上げたのは
私の財布と・・・
通帳やパスポートの入ったポーチ
『これは、預かる・・・』
『・・・』
身動きを取るのに最低限必要なもの・・・
それらを瞬時に抜き取り
夫は淡々として私から取り上げた
〃『逃げるなよ』〃
〃『逃げられないぞ』〃
そう宣告されたような行為
『・・・』
同じ手は通じない
この男は…こういう所だけは
とてつもなく回転が良くて…執拗だ
頑丈な鉄壁よりも
優秀な鍵を使って私を閉じ込めるよりも
もっと簡単に…私が逃げられなくなる方法
まずそれを実行して
私に警告してきた
私は……この瞬間から
この家から外出することはなかった
ビクビクっと…震える身体
気付くと私は…反射的に
顔や頭を覆うように
うずくまろうとしていた
ドックン・・・ドックン・・・ドックン
既に呼吸が止まりそうだった
息も出来ないような・・・過呼吸でもしそうな
これは…どう説明したら
人様に伝わるのだろう
左右にある肺が・・・潰されるように
ギュウ~~っと締め付けられて
喉や・・・気管が
蓋をされたような感覚
呼吸が・・・心臓が
止まりそう
〃殴らないで・・・〃
願っても無駄な事を願い
目を閉じる
ツカツカツカ・・・ ・・・ガサッ
『?!・・・』
夫は・・・私を殴らなかった
無言で・・・無表情で
私と共に、床に転げていた
私の僅かな荷物・・・
私のトートバッグを引ったくるように
拾い上げた
『・・・』
バサバサっ・・・ガララッ
『・・・!?』
カズキがおもむろに
バックをひっくり返して
その場に中身を残らず散乱させた
着替え・・・化粧ポーチ
財布・・・僅かな荷物が散乱する
ガサガサ・・・カチャカチャ・・・
〃・・・。・・・〃
乱雑に……持ち物を
ポーチの中身までを全て
調べられて
夫が拾い上げたのは
私の財布と・・・
通帳やパスポートの入ったポーチ
『これは、預かる・・・』
『・・・』
身動きを取るのに最低限必要なもの・・・
それらを瞬時に抜き取り
夫は淡々として私から取り上げた
〃『逃げるなよ』〃
〃『逃げられないぞ』〃
そう宣告されたような行為
『・・・』
同じ手は通じない
この男は…こういう所だけは
とてつもなく回転が良くて…執拗だ
頑丈な鉄壁よりも
優秀な鍵を使って私を閉じ込めるよりも
もっと簡単に…私が逃げられなくなる方法
まずそれを実行して
私に警告してきた
私は……この瞬間から
この家から外出することはなかった