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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
夫は・・・私を殴らなかった
それどころか指一本…触れなかった
殴らないのは…別として
夫は…夫婦の寝室に
私が入ることは許さず
私を空き部屋に押し込むと
一人、寝室で眠りについていた
私を抱かない
それは…当然かもしれない
自分を何度も裏切り
その高いプライドを傷付けた私と言う女…
そんな・・・不潔な妻を
例え私を辱しめることや
暴行的な目的であっても
抱きたいハズはないだろう
まして…こんな
神経質なまでに執拗で
潔癖な男が…。
おかしな言い方だけど
でもそれは…私には有難いことだ
受ける恐怖や屈辱・・・苦痛が
少なくて済むのだから
だからと言って…私は、そのことに
無論、安心してなどいなかった
安心も何もない
むしろ精神錯乱状態に変わりはない
あの協議の席をメチャクチャにして
誓約書のサインを拒んだ私を
夫は…ジロリと見ていた
試すように・・・見ていた
バカな事をしたと思う
どうせ逃げられないのに
この男を…余計に刺激するような事を
だけど…私は
あの誓約書にサインは
どうしても・・・出来なかった
希望を・・・失いたくなかった
彼は・・・あの後どうしたのだろうか
知る由もなければ
誰に聞くことも出来ない、許されない
夫は…彼に、転居や転職を要求していた
彼はどうなるのだろう
今・・・どうしているのだろう
ごめんなさい・・・ごめんなさい
私は…この期に及んで
彼の事を
優人の事ばかり考えていた
頭が…おかしいのは
狂っているのは
私の方かな・・・
私は…何故ここにいるんだろう?
こんな所で…何をしているの?
理想と現実?
夢と現実?
希望と・・・絶望
その狭間が
そのギャップが・・・重く
大きすぎて
私は受け止められずに
夫が留守の間は
こっそりと持っていた
彼からもらった指輪を握りしめて
部屋の隅で一人・・・座り込んでいた
これは・・・現実
これが・・・現実
それどころか指一本…触れなかった
殴らないのは…別として
夫は…夫婦の寝室に
私が入ることは許さず
私を空き部屋に押し込むと
一人、寝室で眠りについていた
私を抱かない
それは…当然かもしれない
自分を何度も裏切り
その高いプライドを傷付けた私と言う女…
そんな・・・不潔な妻を
例え私を辱しめることや
暴行的な目的であっても
抱きたいハズはないだろう
まして…こんな
神経質なまでに執拗で
潔癖な男が…。
おかしな言い方だけど
でもそれは…私には有難いことだ
受ける恐怖や屈辱・・・苦痛が
少なくて済むのだから
だからと言って…私は、そのことに
無論、安心してなどいなかった
安心も何もない
むしろ精神錯乱状態に変わりはない
あの協議の席をメチャクチャにして
誓約書のサインを拒んだ私を
夫は…ジロリと見ていた
試すように・・・見ていた
バカな事をしたと思う
どうせ逃げられないのに
この男を…余計に刺激するような事を
だけど…私は
あの誓約書にサインは
どうしても・・・出来なかった
希望を・・・失いたくなかった
彼は・・・あの後どうしたのだろうか
知る由もなければ
誰に聞くことも出来ない、許されない
夫は…彼に、転居や転職を要求していた
彼はどうなるのだろう
今・・・どうしているのだろう
ごめんなさい・・・ごめんなさい
私は…この期に及んで
彼の事を
優人の事ばかり考えていた
頭が…おかしいのは
狂っているのは
私の方かな・・・
私は…何故ここにいるんだろう?
こんな所で…何をしているの?
理想と現実?
夢と現実?
希望と・・・絶望
その狭間が
そのギャップが・・・重く
大きすぎて
私は受け止められずに
夫が留守の間は
こっそりと持っていた
彼からもらった指輪を握りしめて
部屋の隅で一人・・・座り込んでいた
これは・・・現実
これが・・・現実