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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
コンコン……ガチャ



俺はマリアの差した方向…
部屋のドアを開けた


リビング……だろう



広々とした部屋の、ソファの真ん中に

足組みして、ふんぞり返って座る

ヤツの姿を……とらえる








『よぉ・・・』







ヤツは…余裕綽々の表情で

俺の方を見た





そりゃ……コイツにとっちゃ

〃自分の城〃



アウェイにあらず

文字通りホームグラウンドだからな




すんなりと俺の訪問を許したのは

間違いなくコイツだろう





妻の不倫相手が…アポなしで

訪問してきたりしたら

普通は・・・そうじゃないだろうけどな




俺がその立場なら…まず拒否するだろう



俺は門前払いされる覚悟でここに来た




ま…コイツ…フツーじゃねぇし?




逆を言えば、ヤツの

フツーじゃない所に賭けて

俺はここに来た・・・かも知れない







俺は、ふんぞり返ったヤツの前で

黙って一礼した







『突然・・・すみません』






『今更お前の非常識さには驚かない』






ああ……その通り

嫌みたっぷりに

いつも、ひとつだけ正論を言うヤツは




相も変わらず

男の俺でも身震いしたくなるような

なんとも桁違いな

不気味さを孕んだ目付きで




俺ごときが…何をしようとも

どうという事もない



上等だ、言ってみろ…やってみろ?



そんな表情で

ニヤニヤとこちらを見ていた








『まりあ…?…おい!まりあ~!?』






次の瞬間


ヤツは…さも

自分の〃所有物〃とでも言うように


恐らく、あのまま玄関で

固まっていたマリアを


大声で呼びつけた












『は・・・は…い…』





マリアが真っ青な顔で

慌ててリビングにやってきた








『何してる?……客人だぞ

応接間に案内しろ……』






『は……はい』






うろたえてエプロンの裾を

強く握ってるマリアを俺は遮った




『いえ…こちらで結構です

すぐに……失礼しますので』





『ほぉ……なら早速、用件を言え』














『転居が・・・決まりました』








だから…俺には、もう

あんま月日(じかん)がねぇんだ
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