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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
『さて、それで…一体、何用だ?』





ゴク・・・っ





ヤツの一言を皮切りに

俺の中に緊張が走って

その場は再び静寂に包まれる








俺は、一呼吸おいて

ようやくその話を…切り出す





『俺は・・・』







『・・・まりあ・・・!』







え・・・?







『・・・っ』



ビクっ…





ヤツの一喝で

俺の目は

肩を震わせてリビングのドアの前に立つ

マリアに向いた







『どこに行く・・・?』






後ろに目でもついてんのかよ、コイツ




足音を立てないように

さりげなく、そっと



話の場から退こうとしたマリアを

ヤツは背を向けたまま制止した








『ゎ・・・私・・・』








『どこに行くんだ?』








『邪魔を…したら、いけないから』








確かに…俺は

ヤツに……ダンナに話があるから訪ねた



はっきり言って

マリアにしてみたら

気の毒過ぎる状況だし

元より俺は

マリアを同席させるつもりもなかった





仮にもダンナを訪ねて来た俺…



それとなく、席を外すマリアの行動は

ごく自然の

むしろ

気の利いた行動だと思うんだが・・・







『そこにいろ・・・』





『・・・っ』





『お前も・・・そこで聞いていろ』





マリアはドアを開ける手を引っ込めて
体をこちらに向けてうつむいた





まぁ・・・俺があんたを訪ねる


その話が


マリアに関係ないワケがないからな




そればかりは

あんたの判断を・・・否定も出来ないな







ごめんな・・・マリア

不安にばかりさせちまって



俺…勝手だよな






だけどな・・・俺

もう時間がねぇんだ





残った時間で

俺は、俺の成したい事を

成すべきを・・・する




正しいかどうかは・・・別




今の俺に・・・やれること

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