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ぼでぃ・ぴろぅ
第1章 1
飲料の自動販売機がある1階の渡り廊下。そこへ飲み物を買いに行く前に、机の上に弁当の包みを置いておく。盗るやつも居ないし、オレの中でいつの間にかパターン化された日常行動だった。
だが、しかし!昨日の様に弁当を広げて準備されても困る。今日は鞄の中にしまったまま飲み物を買いに席を立った。
こうしておけば教室に戻った時、鞄から弁当を取り出してすぐに移動することが出来る。
問題は移動先だな…………便所は、無しだ!
屋上に出る階段の踊り場か?校庭のどこか腰掛けられそうなところ?割とあちこちでカップルがいちゃついてんだよな……
いや、便所は無いから!脳裏をちらちら過る不安を自分の手で振り払った。
様子を伺いなから後ろのドアから教室に入る。
今日も居るな。オレの椅子に茶ギャルが座っている。須月 絵理沙(スヅキエリサ)だ。
金髪じゃないだけ、まだ須月さんの方がマシだ。つけまつ毛とカラコンとチークとリップ、眉毛も茶色。あれ全部取っても美形だと思う。なんて無駄なことをしてるんだろう。
ギャル向け雑誌で読モをやってるそうだ。リア充たちがでかい声でしゃべってたからクラスの皆が知ってる情報だ。
一方、金ギャルの多仲さんも同じような装備。丸顔で…すっぴんになったら、どうなるんだろう?
そんなことを考えながら、弁当を取りに自分の席に近づいた。