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ぼでぃ・ぴろぅ
第1章 1


昨日は勝手に飲んだのに今日は断りを入れてきた。つーかそっちの方が恥ずいわ…オレが『いいよ、飲めよ』って差し出すと思ってんの?

「あ、どうぞ」

コーヒー牛乳を多仲さんの側へ、そっと押しやった。

白く塗られた3センチの爪を器用に操りパックを掴む。あんな長い爪でよく生きていけんな?

「ねぇねぇ。それ、美味しそう」

お次は、箸を持つオレの腕に顎を乗せて、弁当の中を覗き込む。

「どれですか?」

「それ」

それじゃ、わからん。

「美味しいですよ」

うちの母さんの作る飯は、旨い。弁当屋でパートしてるくらいだからな。

「いいなぁ」

上目遣いと指を咥えた仕草。オレが読むエロ漫画に決まって出てくる萌えの定番。女の子はそんな仕草をしたら誰でも可愛いに決まってるんですよ!

手のひらで軽く握った箸を、多仲さんの目の前に差し出した。

「いいの?」

食いたいんだろ?好きなのどうぞっ!

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