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ぼでぃ・ぴろぅ
第2章 2
同じフロアで、オレと同じ様に趣味の世界に没頭していた山もとが合流してきた。しかも冴えわたる勘。
「ち、ちがうよ。いくらかなって見てただけだよ」
「買えそうな値段なら、買う気なんだろ?」
「いやぁ~、持って帰れないだろ…?電車だぞ」
大きさを確認しながら、真剣に悩むオレ。問題点は大きさじゃないことはわかってます。
「俺、一人で先に帰るわ」
「やだン、山もと。見捨てないで」
「とりあえず、値段だけでも聞いてみろよ。ネットで買えるかもしれないし」
「そ、そーだな」
結果、このお店のほのりちゃん好きなスタッフが販促として作ったもので、非売品だそーです。泣きます。
「あんなの部屋にあったら彼女も呼べないぞ?」
お目当ての漫画を無事に買い終え、ファーストフードの店で腹ごしらえ。
「ふん、オレはそーいうことを理解してくれる人と付き合う!」
「アニメオタクの女子なら許してくれそうだけど…黒髪の君ってそっち系?」
「うーん、文学少女だから…漫画も読むのかなぁ…?ってオレの話はいーんだ。写真ないのかよ?」
山もとは油で汚れた指先を拭うと、隠しきれてないデレた顔で、机に伏せてあったスマホを弄る。
「見たい?」
そして、ちょっと自慢気な顔を向けた。
「見たいよ。見せて下さいっ」
「ほれ」
「おおっ!」