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ぼでぃ・ぴろぅ
第2章 2
「訳はちゃんと話すから、とりあえず家に来て?」
いつもみたいにフニフニさせればいいんでしょ?はいはい、わかりましたよ。さっさと寝かせて家に帰りますよ。
まったく…なんでこんな所でバッタリ会っちゃったんだろ、ほんとついてねーな。
「家はどこですか?」
駅の北口から徒歩で10分くらいの住宅地にある一軒家だそうだ。そこら辺だと、隣の中学出身か。
背後からの拘束が解かれたので、おとなしく多仲さんの後ろを付いて歩いた。
「2時間も待っちゃった」
わざわざオレの横に並んで、嬉しそうに話を始めた。なぜか顔周りの髪をフワフワと膨らませる動きをしている。
「え?何をですか?」
「岩しげを」
「え?」
待ってたって?オレが駅を通るって知ってたということ?
「岩しげん家に行ったら、おばさんが教えてくれたの。本屋に出掛けたって」
おーまいがっ!母さんに会っちまったのか…こりゃ、帰ったら何言われるか…嫌だなぁ。
「よ、よく家の場所分かりましたね?」
顔が引きつってるのが自分でも分かる。
「何人かに聞いたら、岩しげと同中の子が教えてくれたよ」
誰だよ!オレの個人情報を流出させたのは!
「ははは…」