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ぼでぃ・ぴろぅ
第2章 2
今ので、じゃが芋評価が上がったんじゃないか?はぁー…茶ギャルの須月さんと笑いのネタにするんだろうな。
「ふーん。じゃ、お風呂入ってくるね」
「へ?」
「だって、もう寝るから」
「ああ、そうですね。いってらっしゃい」
部屋を出た多仲さんは、またすぐに顔を覗かせる。
「あっ、Wi-Fi繋いどく?」
「あー、お願いしてもいいですか」
「いーよ、一緒に下に来て」
リビングの電話機の側に置かれたルーターに書いてあるパスをスマホに打ち込む。リビングは多仲さんの自室と違ってシンプルだった。きちんと整頓され、お母さんは几帳面な人なのかと予想する。
が、なんだか様子がおかしい。
リビングと続くキッチンも余計なものが置かれずに綺麗にされている。まるでモデルルームだ。
それなのに、フローリングのごげ茶色の床に埃が白く薄っすらと積もっている。多仲さんが通ったところが道として分かるほどに。
冷蔵庫からグレープの炭酸ジュースを持ってきてくれた彼女は、
「部屋で待っててね」
と言い残し、風呂に入りに行った。