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ぼでぃ・ぴろぅ
第1章 1
ついさっきのことだ。4時限目が終わって昼休みに入ると、弁当箱を机の上に用意して、飲み物を買いにフラフラと教室を後にした。
ひとりの方が楽なオレは気ままに過ごす。傍から見れば『ぼっち』と笑われそうだが、便所飯なんかしたことはない。
なぜならば、うちのクラス内にはひとりで過ごす強者が何人も居るからだ。
クラスを仕切ってるリア充共は、陰キャなオレたちのテリトリーには踏み込んでくるような真似をしない。
たまに絡んできても、それは同級生という立ち位置で、虐めまがいにバカにしたりなんてことは皆無。
ちゃんと棲み分けが出来てるようで過ごしやすいクラスだ。
小学ん時からの腐れ縁で仲の良い友達が他校に居るオレは、今更友達を作る気も持ち合わせていない。
……けど、仲良くなれたらいいなって思う女の子は居る。
あの子だ。窓際の席でひとり、お弁当を食べている。ピンと伸ばした背筋、腰まである長い黒髪、透き通るように白い肌、可憐な横顔。まさに大和撫子。
守ってあげたい…
男としてそういう風に思ってもいいですよね?
『黒髪の君』オレは彼女をそう呼んでいる。
いつも読書をしている黒髪の君、いつの日か文庫本を読む彼女と肩を並べて漫画を読めたらいいな。
そんな妄想をするだけで、実際には声もかけられないチキンだけど、男としてそんな妄想かましながらシコってもいいですよね?