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ぼでぃ・ぴろぅ
第1章 1
麗しきご尊顔を拝し満足したところで、自分の席に戻ると……
椅子がっ、占領されている!
オレの後ろの席の金ギャルとその友達の茶ギャル。向かい合わせになって弁当を広げてる。勝手に座ってんじゃねーよ。
仕方がない、どこか空いてる席を借りて…ってオレの弁当も広がってるーっ!ご丁寧にフタを開けて、箸まで並べてくれて。
「あ、あの、それ…」
「岩しげー、おかりんちょ」
突然、慣れ慣れしく名前を呼ばれ、おかえりをどう変換したらそうなるのか…
内心イラっとしながら、弁当箱のフタを戻そうと机に近寄った。ギャルに喧嘩を売るのはちょっと怖いから表面上は至って普通に、このまま知らん顔して立ち去ろう。
食べかけの、チョコがべったりとかかったデニッシュパンが机に置かれる。
そのパンを目で追っていたオレは、瞬く間に
ストンッ
と着席した。
椅子の固さではなく、肉感のある柔らかな所へケツが着地した。
「今日から、岩しげはココね」
「は?」
呆気に取られたオレの目の前に広がる弁当。しかも多仲さんの右腕はがっつりとオレの腹にまわされて…
食えばいんだろ?ここで!オレは自棄になって弁当箱を持ち上げた。
そして、冒頭に戻る。