この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ぼでぃ・ぴろぅ
第3章 3
オレの部屋に入るなり早々に、ニヤニヤと食い付いてきた山もと。
「黒髪じゃかったな、金髪の君だったな?」
「君っていうな!あれは金ギャルって呼んでる。黒髪の君と一緒にしないでくれよ」
「って言うわりに、イチャイチャしてなかったか?」
「してない。あれは捕獲されただけだ」
「捕獲って何よ?あのギャルちゃんに脅されてるってわけじゃないだろ?」
お盆に乗せた麦茶を囲んで、胡坐座りをしている山もとは、ニヤニヤ顔を止め、真顔でオレのことを心配しはじめた。
オレは今まで多仲さんにされてきた不可解な行動を、山もとに初めて暴露した。腕をフニフニされること、昼飯中は膝抱っこ、昨日添い寝させられたことまで、洗いざらいぶちまけた。
「ぶはっはははーっ!ちょーっと待って!」
ひでぇ!腹を抱えて笑い転げる山もと。バタバタと振り回される足で麦茶を倒されないように、お盆を端に除けた。
「笑いごとじゃねーんだよ」
「いやっ、待って…ひぃー、ひっひっ!それって、岩しげのこと好きなんじゃないの?」
「ちげーよ!オレ、抱き枕扱いされてるんだって!イジメだよ…」
「わ、悪い…けど、笑えるーっ!ふっはははっ。俺も岩しげと一緒の学校行けば良かった、見てみてぇー、膝抱っこ!」
寝ころんで息を切らしつつも、豪快に笑う山もと。お前のこと親友だと思ってたのに、話さなければよかった。