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ぼでぃ・ぴろぅ
第3章 3


オレの部屋に入るなり早々に、ニヤニヤと食い付いてきた山もと。

「黒髪じゃかったな、金髪の君だったな?」

「君っていうな!あれは金ギャルって呼んでる。黒髪の君と一緒にしないでくれよ」

「って言うわりに、イチャイチャしてなかったか?」

「してない。あれは捕獲されただけだ」

「捕獲って何よ?あのギャルちゃんに脅されてるってわけじゃないだろ?」

お盆に乗せた麦茶を囲んで、胡坐座りをしている山もとは、ニヤニヤ顔を止め、真顔でオレのことを心配しはじめた。

オレは今まで多仲さんにされてきた不可解な行動を、山もとに初めて暴露した。腕をフニフニされること、昼飯中は膝抱っこ、昨日添い寝させられたことまで、洗いざらいぶちまけた。

「ぶはっはははーっ!ちょーっと待って!」

ひでぇ!腹を抱えて笑い転げる山もと。バタバタと振り回される足で麦茶を倒されないように、お盆を端に除けた。

「笑いごとじゃねーんだよ」

「いやっ、待って…ひぃー、ひっひっ!それって、岩しげのこと好きなんじゃないの?」

「ちげーよ!オレ、抱き枕扱いされてるんだって!イジメだよ…」

「わ、悪い…けど、笑えるーっ!ふっはははっ。俺も岩しげと一緒の学校行けば良かった、見てみてぇー、膝抱っこ!」

寝ころんで息を切らしつつも、豪快に笑う山もと。お前のこと親友だと思ってたのに、話さなければよかった。

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