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ぼでぃ・ぴろぅ
第3章 3
「弁当のおかずだって1個取られるんだぜ?ジュースだってひと口飲まれるし…」
「よく考えてみろよ、間接キスをイジメでしないだろ?好意だろー。いや、待てよ?『間接キスしたぐらいで好きって勘違いされても困るぅ~』って平気で言うからな女は」
おかまみたいな声で女の真似をする。
「わかんねーな、岩しげが嵌められてんのか、単純に好意なのか…」
「利用されてることだけは分かる。オレの二の腕が目的なんだ」
「膝抱っこってどんな感じよ?ちょっとさ、座ってみろよ」
そう言うと、オレの勉強椅子をコロコロ転がしてきて先に腰掛けた。
「横向きでさ、腕は腹んとこで、こう弁当食って…」
説明をしながら山もとの膝の上に座る。腕も実際と同じ様にまわさせたりして。
「これは付き合ってる関係じゃないとありえないだろ?岩しげの学校、いかれてんのか?」
「いかれてるのは多仲さんだけだと思うけどなー。意味わからんだろ?」
その時、襖がすーっと開き、休日で起きたばかりのにーにが顔を出した。
「重流、俺の免許と漫画」
「あっ、免許ありがとう。バレずに使えたよ。お釣りも一緒に入ってるから」
「ちーっす」
「なんだ、基則来てたのか」
山もとの膝から降りて、免許証と隠しておいた漫画を袋ごとにーにに渡した。
「ふーん、お前らそーいう関係だったんだな…」
オレと山もとはポカンと顔を見合わせる。先に気付いた山もとが、椅子から立ち上がってズボンをはたいた。
「ち、違いますからぁ!!」