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ぼでぃ・ぴろぅ
第1章 1
「なになに?付き合ってんの?ウケるー」
ウケんなよっ、オレだってあなた達のようなギャルはお断りですー。
「んーん。付き合ってないよ」
「そーなんだ。とりあえずさ、邪魔だからどっかやってよ」
「岩しげ、邪魔だって。こっち向きにして」
そう言ってパンを持ったままオレを横向きに変えようとする。邪魔扱いされてるんだから、向きを変えただけじゃダメだろ。
他に移動す…っ!
待て待て!チョコが制服に付くじゃねーか!
パンを避けながらおとなしく横向きに座り直した。
目の前は教室の壁だ。つーか、この席は前から二番目…開けっぱなしのドアから、廊下を歩くやつらに見られでもしたら、ちょー恥ずいんだけど…
これは新しいタイプのイジメだな、遂にオレもイジメの標的か?先生に相談する案件だよな…
買ってきたコーヒー牛乳を飲もうと机に振り返る。置いといたはずなのに……無い。
さらに体を捻って多仲さんを見やる。
ですよねー、飲んでますよねー。ストローちゅーちゅー吸ってますよねー。
「あ?飲む?」
それ…オレのなんですけどぉおお?
「いえ、大丈夫です」
何が大丈夫だ…自分で買ってきたコーヒー牛乳なのに、言い返すことも出来ないヘタレ。諦めて、ご飯を詰め込むように頬張った。
急いで食い切らないといけない。だって、さっきからオレの足はぷるぷると震えだして……膝の上に座らされてるからといって、どっしり座ってるわけじゃない。