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鬼ヶ瀬塚村
第10章 禁句
『ん?どうしたんだい?』

宗二さんの顔は麦わら帽子のつばで見えなかったが、宗二さんは少し驚いているようだった。

『時間少しありますか?少し話がしたくて』

僕の無作法な問いに彼は"んー…"と唸り、そして

『急な話なのかい?信人くんが構わないなら、歩いてもいいかな?』

と言った。

『ええ、勿論』

宗二さんは自転車をキィキィ押しながらゆっくりと荒岩家の門をくぐる。

『で、話ってなんなんだい?』

相変わらず宗二さんの表情は伺えない。宗二さんは小柄だったので横目を配らせても顔は見えなかった。

『僕に村の言葉を教えてもらえませんか?』

キィキィ…と自転車の錆び付いた音と僕と宗二さんの足音、蝉の鳴き声と竹林の立派な竹がざわつく音が一時的に長く続いた。

『構わないよ。なんだい?』

僕は迷わず答えた。

『"どど"ってどういう意味なんですか?』

キィキィ…キッ…自転車が止まる。僕は宗二さんが歩みを止めるなんて思わなかったものだから、彼より一歩手前と歩みを進めていた。
振り返り、宗二さんを見る。麦わら帽子の中で宗二さんは固まっていた。

『信人くん』

宗二さんが静かに僕の名前を呼んだ。
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