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鬼ヶ瀬塚村
第10章 禁句
『なんてね、驚いたかい?』

不意に宗二さんが顔を上げた。蔓延の笑みを浮かべている。

『これだから余所者をみんなからかうんだよ。さぁ、くだらない事は忘れて…どうぞ田舎の夏を堪能してくれ』

宗二さんはニコニコしながら自転車へ跨がった。

呆気に取られ、思考がうまく回らない。僕は"じゃっ"と手を振り、自転車をこいで遠ざかって行く彼の後ろ姿を見つめるしかできなかった。

宗二さんは最後にあんな風に言ったけれど、さっきの言葉は恐らく事実だ。
そして言葉のニュアンスからすると彼は僕に知って欲しいと願っているようだった。

真理子さんや村を受け入れられなければ呪われて、逆に受け入れれば単なる音としか認識できない言葉?

さっぱりわからないお手上げだ。

映画や漫画の作り物のような呪いとは別…………?

僕は"どど"の意味を知れば呪いで苦しむのだろうか?いや、けれどそれは真理子さんを愛していない事を前提とした時だ。

僕は真理子さんが大好きだ。愛してる。
いつかは僕も一人前になって彼女と結婚したいと薄々思う。

真理子さんは確かに僕には不釣り合いだ…あんな素晴らしい女性が僕の隣を並んで歩いてくれている事自体おかしい事だ。

僕は踵を返し、歩き始めた。
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