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鬼ヶ瀬塚村
第11章 大学時代
"はぁーッ"と溜め息をつきながら僕は上体を起こす。情けなく力を失った自身の分身を見下ろし、僕はまた"はぁーッ"と溜め息をついた。
そして煙草に手を伸ばし、先に火をつける。
もう駄目だ。
おしまいだ。
そうだ、死のう。
そうしよう。
僕はクククッと肩を揺らして笑い、そして涙を流した。
頭の中で先輩が松尾部長の名前を呼ぶ。
甘い声で鳴く。
はぁはぁと荒い息遣いを上げる。
ああ、駄目だ。
死のう。
無理だ。
ああ、先輩…。
僕は涙と鼻水を垂らしながら中古で買った卓上ライト(まぁ、コンセントに繋いで布団の近くまで無造作に引っ張っていたやつだけど)に照らされながら泣きじゃくった。
子供の時から漫画を描くのに夢中でろくに勉強もせず過ごした中学、高校時代。
必死になって高校三年では徹夜漬けで赤本を睨みようやく進学出来た。
父は呆れていた。
そんな僕だから、気の合う友人も片手で充分数えられる程度だ。
大学に進学してからも、これといって親しい友人はいない。
たまに麻雀したり、適当に遊んだり、調子を合わせたり…そんな人間関係しかなかった。
けれど、真理子さんは違った。
まるで嵐のように目の前に現れたかと思うと、強烈な横殴りの雨を僕に浴びせて去って行った。
そして煙草に手を伸ばし、先に火をつける。
もう駄目だ。
おしまいだ。
そうだ、死のう。
そうしよう。
僕はクククッと肩を揺らして笑い、そして涙を流した。
頭の中で先輩が松尾部長の名前を呼ぶ。
甘い声で鳴く。
はぁはぁと荒い息遣いを上げる。
ああ、駄目だ。
死のう。
無理だ。
ああ、先輩…。
僕は涙と鼻水を垂らしながら中古で買った卓上ライト(まぁ、コンセントに繋いで布団の近くまで無造作に引っ張っていたやつだけど)に照らされながら泣きじゃくった。
子供の時から漫画を描くのに夢中でろくに勉強もせず過ごした中学、高校時代。
必死になって高校三年では徹夜漬けで赤本を睨みようやく進学出来た。
父は呆れていた。
そんな僕だから、気の合う友人も片手で充分数えられる程度だ。
大学に進学してからも、これといって親しい友人はいない。
たまに麻雀したり、適当に遊んだり、調子を合わせたり…そんな人間関係しかなかった。
けれど、真理子さんは違った。
まるで嵐のように目の前に現れたかと思うと、強烈な横殴りの雨を僕に浴びせて去って行った。