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鬼ヶ瀬塚村
第11章 大学時代
『はいはい…わかりましたよ』
僕は財布から100円玉を出し、再び投入口へ入れた。
また駄目だった。
上に重なった状態のピンクのウサギが邪魔なのだ。
再び100円玉を投入する。
クレーンは虚しくやたら素早く元の位置へと収まる。
『小銭崩してくる』
僕はそう言って両替機の前に立った。
全く、付き合って初めてきた誕生日なのにプレゼントはなしのうえにこの出費か…バイト代の数万を財布に入れてはきたがなんだか雲行きが怪しい。
僕は100円玉を沢山持って真理子さんの所へ戻った。
『ねぇ、真理子さん』
『何よ?』
『ピンクのウサギじゃあ駄目?』
『構わないよ』
『なんだよ、黒いのがいいって言ってたじゃない』
『ノブが煙草を辞めるならウサギでいいと思う。吸うなら黒いヌイグルミがいいと思う』
『真理子さんが欲しいんじゃないの?』
『うるさいなぁ…さっさと取りなさいよ』
真理子さんに背中を小突かれ、僕は100円玉を5枚入れた。
『いきなり500円も入れちゃって…何?4回は駄目だと思ってるの?』
『黙って見ててよ…』
僕は財布から100円玉を出し、再び投入口へ入れた。
また駄目だった。
上に重なった状態のピンクのウサギが邪魔なのだ。
再び100円玉を投入する。
クレーンは虚しくやたら素早く元の位置へと収まる。
『小銭崩してくる』
僕はそう言って両替機の前に立った。
全く、付き合って初めてきた誕生日なのにプレゼントはなしのうえにこの出費か…バイト代の数万を財布に入れてはきたがなんだか雲行きが怪しい。
僕は100円玉を沢山持って真理子さんの所へ戻った。
『ねぇ、真理子さん』
『何よ?』
『ピンクのウサギじゃあ駄目?』
『構わないよ』
『なんだよ、黒いのがいいって言ってたじゃない』
『ノブが煙草を辞めるならウサギでいいと思う。吸うなら黒いヌイグルミがいいと思う』
『真理子さんが欲しいんじゃないの?』
『うるさいなぁ…さっさと取りなさいよ』
真理子さんに背中を小突かれ、僕は100円玉を5枚入れた。
『いきなり500円も入れちゃって…何?4回は駄目だと思ってるの?』
『黙って見ててよ…』