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鬼ヶ瀬塚村
第11章 大学時代
このウサギはどうしても今夜僕と真理子さんの初エッチを完了させたくないらしい。

残り2回…ああ、多分駄目だな………。

『今諦めたでしょ?私に対する愛情はそんな物なのかな?』

真理子さんはニヤニヤしながら携帯灰皿に吸殻を押し込んだ。

『必ず取ります。しばらくお待ちください』

僕は全神経を集中させた。そうだ、僕はクレーンだ。人間ではない…そう、クレーンだ。
クレーンは何の為にある?そう、ヌイグルミを取る為だ。
ヌイグルミを取ればどうなる?
そうだ、そうだぞッ!真理子さんと初エッチ出来るんだッ!
ならばヌイグルミを取るしかあるまい…何故なら僕はクレーンなのだから…。
………

畦道を歩きながら僕は若かかりし頃の自分を思い出して笑ってしまった。

『本当に猿みたいだったなぁ…』

今じゃあすっかりそんな気力もない。
医者が言っていた。
"うつ病は勿論、薬でも性欲がかなり落ちます特にこの…ヒルナミンというお薬と…そして…セロクエルが…"
胡散臭い医者の言った通りだ。僕らはここ何年か寝室が別だ。
忙しい彼女が仕事をする洋室にベッドを持ち込んでからは一緒にほとんど寝なくなった。
僕に相談なく勝手にイタリア製のシングルベッドを買い、なんの相談もなく自室に置き…そうして僕の身体は少しづつ彼女の体温や感触や形を忘れていった。

時々生理前かなんだかにムラムラしたのか真理子さんが僕の寝室に忍び込んで軽く重なるだけだ。
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