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鬼ヶ瀬塚村
第11章 大学時代
『うん、まあね』
『だからね、ほらノブ健康になるじゃない?これが私からの誕生日プレゼント…19歳おめでとう』
『………』
『嬉しくないの?』
『いや…なんか…ちょっと…違う気がして』
『あら、寂しい事言うじゃないの』
真理子さんはニッコリ笑って商店街を歩きだした。
あたりはすっかり暗くなっている。
『ねぇ真理子さん、じゃあ黒いヌイグルミが取れていたらどうしてたの?僕は禁煙しなくて済んだの?』
『そ、一緒に目一杯2人で肺を真っ黒にするの。そしたらお互い様だねって笑えるでしょう?』
真理子さんは僕の前をスタスタ歩きながら言う。
真理子さんはやたら歩くのが早い。彼女曰く"時は金成り"らしい。まぁ、一理あるけれど。
『ねぇ………真理子さん』
『何よ?』
『ホテル街あっちだよ…』
………
荒岩家の門が見える頃、僕の気持ちは固まっていた。
宗二さんに聞こう。"どど"の意味を…。
結局19歳の誕生日の翌日、僕と真理子さんは僕のアパートで次の日を迎えた。
理由は至って簡単だ。
僕の財布が冷静になって気付けば黄色信号を光らせていたからだ。
隣の住人がたまたま不在だったのが救いだった。
眠る彼女の腕の中に白い猫のヌイグルミが寄り添っていた。
『だからね、ほらノブ健康になるじゃない?これが私からの誕生日プレゼント…19歳おめでとう』
『………』
『嬉しくないの?』
『いや…なんか…ちょっと…違う気がして』
『あら、寂しい事言うじゃないの』
真理子さんはニッコリ笑って商店街を歩きだした。
あたりはすっかり暗くなっている。
『ねぇ真理子さん、じゃあ黒いヌイグルミが取れていたらどうしてたの?僕は禁煙しなくて済んだの?』
『そ、一緒に目一杯2人で肺を真っ黒にするの。そしたらお互い様だねって笑えるでしょう?』
真理子さんは僕の前をスタスタ歩きながら言う。
真理子さんはやたら歩くのが早い。彼女曰く"時は金成り"らしい。まぁ、一理あるけれど。
『ねぇ………真理子さん』
『何よ?』
『ホテル街あっちだよ…』
………
荒岩家の門が見える頃、僕の気持ちは固まっていた。
宗二さんに聞こう。"どど"の意味を…。
結局19歳の誕生日の翌日、僕と真理子さんは僕のアパートで次の日を迎えた。
理由は至って簡単だ。
僕の財布が冷静になって気付けば黄色信号を光らせていたからだ。
隣の住人がたまたま不在だったのが救いだった。
眠る彼女の腕の中に白い猫のヌイグルミが寄り添っていた。