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鬼ヶ瀬塚村
第12章 達弘
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『そうですか』
僕は"はぁッ"と溜め息を着いて腰を下ろした。
達弘さんもソロリソロリと腰を下ろした。
『何か用ですか?』
僕が訊くと達弘さんはあちこちに意味深に目配せし、そして再びまた顔を近付けて囁いた。
『先に…あやまっどぐ…』
『はいッ?』
『オレの…ぞの…無礼な態度ば………まごどにずまねがっだッ!!』
達弘さんは首だけ折るような不恰好な会釈をした。普段やり慣れていないのが見え見えだ。
『オラぁ…おめにひでぇ態度どっでよぉ…姉ぢゃんの婿どんになるがもじんねぇノブさんに失礼ばっがだったっぺ…』
『はあ…まあ、いいですよ、別に』
なんだ、弘子さんに朝こっぴどく言われたのだろうか。達弘さんはまるで別人のようにしおらしくなっていた。
不気味で気持ち悪いが、会うたび悪態をつかれたり絡まれるのは神経に触るからマシに思う事にした。
『ずまねがっだッ!!』
『わかりましたよ、顔上げてください』
僕の言葉に達弘さんはガバッと顔を上げ、そして僕の両手を握ると"ノブさんッ!どうが、どうが姉ぢゃんの婿どんになっでぐれッ!"とブンブンそれを振った。
そんな事より、この人は何の仕事をしてるんだ…。
普段の格好を見るとトビ職のように思える。僕は冷めた目で彼を見つめた。
僕は"はぁッ"と溜め息を着いて腰を下ろした。
達弘さんもソロリソロリと腰を下ろした。
『何か用ですか?』
僕が訊くと達弘さんはあちこちに意味深に目配せし、そして再びまた顔を近付けて囁いた。
『先に…あやまっどぐ…』
『はいッ?』
『オレの…ぞの…無礼な態度ば………まごどにずまねがっだッ!!』
達弘さんは首だけ折るような不恰好な会釈をした。普段やり慣れていないのが見え見えだ。
『オラぁ…おめにひでぇ態度どっでよぉ…姉ぢゃんの婿どんになるがもじんねぇノブさんに失礼ばっがだったっぺ…』
『はあ…まあ、いいですよ、別に』
なんだ、弘子さんに朝こっぴどく言われたのだろうか。達弘さんはまるで別人のようにしおらしくなっていた。
不気味で気持ち悪いが、会うたび悪態をつかれたり絡まれるのは神経に触るからマシに思う事にした。
『ずまねがっだッ!!』
『わかりましたよ、顔上げてください』
僕の言葉に達弘さんはガバッと顔を上げ、そして僕の両手を握ると"ノブさんッ!どうが、どうが姉ぢゃんの婿どんになっでぐれッ!"とブンブンそれを振った。
そんな事より、この人は何の仕事をしてるんだ…。
普段の格好を見るとトビ職のように思える。僕は冷めた目で彼を見つめた。
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