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鬼ヶ瀬塚村
第16章 餓鬼道
一郎さんに言われて僕はジャケットコートを羽織った。
コートと肌の隙間に泥が気持ち悪い。

『あ~…履きもんはねぇっぺ。裸足で我慢じでぐれるぅ?』

一郎さんが掘っ立て小屋にチラッと懐中電灯を当てて言った。
僕は壊れた玩具のように頭を上下に動かした。
僕なりの肯定だ。

『行ぐっぺよ』

一郎さんを先頭に間に挟まれるようにして僕は歩きだした。

どりあえず殺されずに済むのだろうか。
真理子さんは今どうしてるんだろうか。
僕はどこへ連れて行かれるんだろうか。

『御子玉くらってもう歩げるなんで上等だっぺぇ信人ぐん?』

一郎さんがチラリと顔だけ振り返りながら言う。

『…御子玉…って…な…ん…ですか?』

相変わらず僕は震えていた。

『御子玉っでぇのは、子供さこさえる時の薬だ』

『…えッ?』

『昔はねぇ、ごの辺りにも旅人が来でだらしいんでずわ。で、村の女集はだんこの旅人に御子玉嗅がせで眠っでる間に子作りばしたんでずわ。外がら血ぃ貰わばいげんぐらいだんこがおらねがっだ時代にはよう使われだんでずわ』

『嗅が…せる?』

『信人くん、真理子はランプをつけなかったか?』

背後から宗二さんの声がする。

『…はい』

『あのランプには御子玉が仕込まれていたよ。熱でにじみ出て肌や肺で吸収すると気を失ったように眠ってしまうんだ…まぁ、男性機能は問題なく機能するんだけどね』
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