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鬼ヶ瀬塚村
第16章 餓鬼道
『信人くんを東京に戻す為に真理子は使ったんでしょう。あれはね、男にしか効かない特殊な漢方みたいなやつなんだ』

真理子さんは最初から僕へ最後の別れをする為にあの掘っ立て小屋へ連れて行ったのか。
朝からずっと弘子さんと二階で話していたのは、自分が鬼神巫女になり村長になる事を話していたのだろう。
真理子さんは最後の最後まで僕の事が好きだったんだ。
だから何も知らないまま僕1人帰らせようとしたんだ。
"嫌いになって欲しい"と言ったのは、その方が真理子さんが救われるからだ。
こんな狂った村を受け入れられる人間を彼女は知らないんだ。

だけど────
もしかしたら────
真理子さんは少し信じてたんだ。僕がこの村に隠された秘密を知ってもなお側にいてくれるんじゃないかと。

だから連れて来たんだ。

真理子さんが怖い。
真理子さんがわからない。

だけど、やっぱり好きだ。

僕は突然嗚咽を漏らしながらその場にしゃがみこんだ。

『信人ぐん?歩げねが?』

僕は声を上げて泣き出した。
僕が漫画なんて描かなければ、漫画家なんて志さなければ、真理子さんは幸せなままこの村に居られたかもしれないのに。

自分の自己顕示欲のまま漫画を投稿し、彼女がそれを見た。そして憧れを抱いた。
こんな僕に…。

こんな糞みたいな駄目なゴミクズ野郎に。
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