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鬼ヶ瀬塚村
第19章 あの日
『致命的よ。思い出してみなさいよ、私が君に言ってきた言葉一つ一つ…そこに意味を感じなかったかな?』

『めちゃくちゃだな、結構な注文だ』

『そうかな?君はね鈍感過ぎるんだよ。だからストーリーにまるで共感できない。全くリアリティが無いのよ』

『プロになった途端に説教か』

『もうちょっと器用かと思った。少年漫画ってバトルシーンばっかり描けばいいわけじゃないのよ?登場人物の気持ちや成長だって描かないと、駄目よ』

天井を見上げなが言う真理子さん。子供の話題にはもう触れて欲しくないのだろうか、熱論する彼女の横顔に分厚い心の壁を更に感じた。

『少年ステップ見たよ、残念だったね』

『ああ…やっぱりか。惨敗だよ。けど、次のストーリーはもう決まってるんだ』

『あら?どんなやつよ、聞かせてよ?』

『高校生のギャグ漫画。ちょっと身近な話を珍事件に…』

『つまらなさそう』

僕が言い終わる前に彼女は感想を言った。

『やっぱり駄目だな、君は。まるで人間の心をわかってない、女心に疎すぎるのよ』

『なんだよ、君は男心がわかるのか?』

『わかろうとする努力はしたわ』

真理子さんは天井から視線を僕に移した。
黒く濁った瞳がこちらに向けられている。
穴のようだった。
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