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鬼ヶ瀬塚村
第29章 典子
『わ…わだじが…三つ口の…理由』

彼女は笑顔でそれを言う。三つ口の傷痕が引っ張られて白く浮かび上がっていた。

『わたじのお母さんば…どなりの鎌研ぎ村で働いで…まじだ…』

シュッシュッシュッとデッキブラシが鳴る。

『き…綺麗な人で………む、村にあるスナック街で………ママとしで…働いでまじだ………』

『鎌研ぎ村は大きいんだね』

『はい…家や建物が…あの…集まって出来でで…中央に大きな井戸が2つあっで………豊かな村でじだ…だ…だげんど…お母さんば…煙草が大好きで………わだじがお腹にいる時にようげ吸っでだらじぐ………だがら、わたじは…三つ口に………』

なるほど、妊娠中の喫煙が彼女の三つ口の理由だったのか。

『お父さんと…出会っで…すぐにわたじが…う…生まれで…お父さんば月の何回か会いに来でぐれまじだ』

『え…?別々に…暮らしてたの?』

典子ちゃんはしまったっという顔をして口を閉じてしまった。
頬を赤くしたまま唇を一文字にしている。

『…で、でも…今は…今は家族がおるがら…た…た…田中さんも…おるじ…幸せでず…』

典子ちゃんは小さく微笑んだ。

『みんなと食事したり遊んだりしないの?』

僕はタワシを動かしながら彼女を見上げる。
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