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鬼ヶ瀬塚村
第30章 鬼神祭
『オレら村長一族言うでも力は思った程ないんじゃ。一時期は物凄い勢力があっだらじいが…今では単なる仕事の窓口じゃ…そもそも荒岩の始まりは罪人からじゃ』

『罪人…?』

生温い風がヌルリと首筋を撫でた。

『んだ…江戸の中期にな流行り病と不作がこの地域一帯を襲っだんだどよ』

『………』

『ひもじい思いをじでよ、みんな弱っで死んでくばかりだったっぺよ。ぞんな中、荒岩の元になる女がおっでな?そいつが亭主とガキんぼを殺して食っちまっだんだっぺよ』

『空腹に耐え兼ねたの?』

『んだ、それが村中にバレちまったもんだがら大変よ。女は酷い拷問を受げだ末に、食料ば持っでぐれば許じでやるって言われだんだ』

『………』

『女ば山道に身を潜めでよ、旅人ば飛脚ば襲って殺じだ…ぞの肉ば女ば村人に猪肉じゃ鹿肉じゃ言うで渡じ続げだんじゃば…だげんどよ、いづもいづも肉を運ぶ女を不信に思っだ男がおったんだっぺよ』

『……うん』

『そいづは荒い岩を掘るのが得意でよ、みんな荒岩っで呼んでだらじんだ…で、荒岩はある日女ざ着けでいっだんだっぺよ』

なんとなく先がわかる…僕は優子の抑揚のない淡々とした声に耳を傾けていた。
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