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鬼ヶ瀬塚村
第30章 鬼神祭
やがて例の長い階段が見えてきた。
石造りのそれは冷たく冷えているらしく、周りの空気は幾分冷え込んでいた。

優子と僕は下駄を鳴らしながら階段を上がった。

太鼓や囃子の音もなく、少しだけ村人の話声が聞こえるだけだった。

どうやら困惑しているような声色だ。
怒鳴る声も聞こえる。

階段を上がりきり、広場を見ると40~50人程の村人達が落ち着きなくざわついていた。

『兄ぢゃんは…どこだ?』

優子は群衆の中に入り、キョロキョロと首を動かしながら達弘さんを探す。
僕も周りを見渡したが達弘さんらしき人物は見つからなかった。

『おお、優子が』

壮年の立派なヒゲをたくわえた男性が優子に近寄る。

『達坊はどうじだ?もう随分待っでるんじゃが、姿を現ざんのじゃ』

『オレ達も探しに来たんだっぺよ。行く途中では見かけながっだがら、もうごごにいるがど思っだんだげんどよ』

『いんや、一度も来どらん。太鼓の男衆が殺気だっどる…はよぉなんどがしでぐれ』

『ぞ、ぞげ言うだがで、オレらもわかんねぇよ…なぁ、ノブ?』

『あの…達弘さんがいないと…始められないんですか?』

『そうでもねぇけんどよ…達坊は太鼓の名人だっぺよ。あいづがおらにゃ締まりが悪りぃっぺよ』
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