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鬼ヶ瀬塚村
第30章 鬼神祭
深い…深すぎる。
平然とフラフラと生きてきた僕にはこの村、そして奴奴の存在が深すぎる。

彼は…殺人で今までの苦しみを精算したんじゃ無いか?
何度も何度も傷付けられ、泣いて、怒って、裏切られ…その凝り固まり重ねられた悲しみを殺人で0にしただけじゃないのか?

僕にはわからない。
人間は人間を裁けるのか?

法とはなんだ?
誰の為にあるんだ?
裁判は死者の為だけのものか?
遺族の為だけのものか?
彼の愛はどうなる?
全身全霊で恋人を支えて愛した彼の想いはどうなる?
誰だって誰かを好きになるじゃ無いか?
恋に夢中になるじゃ無いか?
恋愛話は肯定出来るのに、殺人を犯した人間の殺意を否定するのはおかしいんじゃ無いか?

僕は自分がとてもとても…そう、蟻のように小さな存在に感じた。

この世界は負の感情で人生が分かれる。
分岐点が必ず隠れているのだ。

彼はただ少数派側の選択肢を選んだだけに過ぎ無い…。

僕が彼なら江利香さんを許せただろうか?
否、僕も恋する男だ。
殺意にかられると思う。

人間は…深い。

『新しい人生を…生まれ変わった気持ちで始めてみます…もし捕まってもこの村の事は話しません。時間は必要だろうけど、やがて誰かをまた好きになるでしょう』
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