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鬼ヶ瀬塚村
第31章 一人だけ居無くなる
『昨日よ、横山先生んどごの診療所へ行っでぎだんだっぺよ…仕事の合間にな』

達弘さんが寂しげにチラッと僕を見た。

『以前、横山先生が病院で言うでだんじゃ"不妊は女だけの物じゃないよ"っでよ、だがらよ…俺さ…横山先生に言われで生殖機能ば診察ば受けだんだっぺよぉ、じだらよ、じだらよ…へへっ…へへへ』

達弘さんは泣いているような怒っているような顔で目に涙を浮かべた。

『俺よ、無精子症だどよ…へへっ…ガキんぼが作れねぇんだ。だがらよ、俺…昨日…祭りの最中におっぢゃんどこに行っだんだっぺよぉ…じだらよ、じだらよ、おっちゃん…俺の顔見るなり膝まずいたんだ』

達弘さんの両目からポロポロと涙が溢れていった。

『お…俺のよ顔見て"ずまねがっだ"っで…へッ…あ…頭下げやがっだ…こっからがよ、滑稽なんだわッ!』

達弘さんは涙を流しながらも鼻息を荒げながら薄ら笑いを浮かべて続ける。
目の焦点は定まらず、どこを見ているのかわからなかった。

『紗江ば…最初がら…最初がらおっぢゃんに惚れでだんだ…小学校のガキんぼの時がらなッ!!紗江ば一年生の7歳だ、おっぢゃんば教育青年団出たばがりの20歳じゃったッ!!俺はよ…何も知らねぇ11歳だったッ!!何も知らながっだんだッ!!』
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