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鬼ヶ瀬塚村
第32章 二人だけいなくなる
『………』

『ふふふ、悲しい顔をしてくれるだなんて嬉しいわ。大丈夫よ、人はいずれ死ぬもの…その間に人生と言う大仕事の中でいくつ幸せや安息を稼げるかよ。会社を退職するのに似ているわね。時は金成りよ』

真理子さんと全く同じ事を言う。
"時は金成り"
彼女らは人間の命に深く関わって生きてきた。
だからだろうか?
とても命を大切にする。
強かな程己の人生と欲望に正直だ。

人生とは大仕事…見返りは幸せと安息…1日を無駄に過ごさなければいいという事だろうか。

『少し私は横にならせていただくわ…それに楼閣の宗二さんにもこの件をお話しておかないと』

『あまり無理はなさらないで下さい』

『あら、嬉しいわね。ありがとう…大丈夫よ…それにね、今は宗二さんの前で思い切り泣きたいのよ』

弘子さんは"ふふふっ"と顎に右手を軽く添えて笑う。
愛する弟を失った弘子さん。
親子程年も離れていたのもあって単純な弟に対するそれとは全く別次元の愛情があっただろう。

一郎さんが4歳の時からカヤさんは吾郎さんを守る為に痴呆のフリを始めた。
当然弘子さんが彼を息子のように面倒見てきたのだろう。
邦子さんは脚に障害がある。
次女である弘子さんが姉と弟を支えて来たに違いない。
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