この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
鬼ヶ瀬塚村
第33章 恋
『おい、ババァ…どうした?病気なのが?』

達弘さんは女性のすぐ側に正座した。
僕も彼の隣に正座する。

『そんなお上品で可愛いものじゃないわ。もう身体が辛いんだよねぇ…年だもの』

『ババァまだ若いじゃねぇが、俺のじっちゃんの1つ年上だろ?今年80か?』

『もう80になったわよ、先月誕生日…5月の20日よ』

『言うでぐれりゃあ祝っでやっだのによ』

『毎年そう言って結局は何もしてくれた事はなかったじゃないか…それより、そちらの人は………あら、やだ………あなた……吾郎ちゃんの若い頃に瓜二つだね』

『田中と言います』

『ババァ、ノブさんは姉ぢゃんの婿どんになる人だっぺよ』

『真理子が…もうそんなになるの…私は静江、もうここに住んで………何年だったかな…60年以上は住んでいるわ』

静江さんはそう話し、上体をゆっくりと起こした。

痩せ細った身体に寝巻きの浴衣が貼り付くようにくっついている。
隙間からは骨の浮いた鎖骨が見えた。

『で?ババァに何しにきたのかしら?』

静江さんは少し咳き込み、そしてニコリと笑みを浮かべる。
若い頃は相当な美人だったのだろう、目鼻立ちに面影が残っている。

『別に用ばねぇよ、たまたま立ち寄っただげだ』
/486ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ