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鬼ヶ瀬塚村
第5章 宗二
優子ちゃんはニヤニヤしながら今度は僕の方へ火のついた煙草を向けてきた。
『ほれッほれッ』
そんな優子ちゃんに宗二さんが"やめなさい"と彼女の肩を揺する。
『ノブは煙草吸わねぇのが?』
『昔やめたんだよ』
『ふぅん』
優子ちゃんはフゥッと煙を吐きながら、ちゃぶ台の上にあるリモコンを手に取った。
サランラップで巻かれたそれは単純な物でボタンは少ししかなかった。
"次のニュースです…"モナリザを思わせる美しいハーフ顔のアナウンサーがこちらを見つめた瞬間、画面がガラッと変わった。
"いやぁ、美味しそうですね!"熱血で知られる元テニスプレイヤーの男性が饅頭を食べている。
『づまんね』
優子ちゃんはカチカチと音を立てながらチャンネルを変えていく。
"そうです…私が殺したんです"崖に立ち、男が警察に囲まれた女に告白している。
カチカチッと優子ちゃんは再びチャンネルを変えた。
『あッ!』
優子ちゃんはリモコンを持つ手を止めて、画面を食い入るように見つめた。
そこには黒いエレキギターを持った青年がマイクの前に立っていた。
スラリとした細身で金髪の男だ。
『ほれッほれッ』
そんな優子ちゃんに宗二さんが"やめなさい"と彼女の肩を揺する。
『ノブは煙草吸わねぇのが?』
『昔やめたんだよ』
『ふぅん』
優子ちゃんはフゥッと煙を吐きながら、ちゃぶ台の上にあるリモコンを手に取った。
サランラップで巻かれたそれは単純な物でボタンは少ししかなかった。
"次のニュースです…"モナリザを思わせる美しいハーフ顔のアナウンサーがこちらを見つめた瞬間、画面がガラッと変わった。
"いやぁ、美味しそうですね!"熱血で知られる元テニスプレイヤーの男性が饅頭を食べている。
『づまんね』
優子ちゃんはカチカチと音を立てながらチャンネルを変えていく。
"そうです…私が殺したんです"崖に立ち、男が警察に囲まれた女に告白している。
カチカチッと優子ちゃんは再びチャンネルを変えた。
『あッ!』
優子ちゃんはリモコンを持つ手を止めて、画面を食い入るように見つめた。
そこには黒いエレキギターを持った青年がマイクの前に立っていた。
スラリとした細身で金髪の男だ。