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鬼ヶ瀬塚村
第7章 少女の想い
『姉ぢゃんも花火やろッ!?』

優子が花火を真理子さんに渡そうとしたが、真理子さんはそれを制止した。

『今からノブとお母さんの部屋行くのよ、1人でやってなさい』

優子は"はぁッ"と溜め息をついた。

『ごめんね、優子』

僕が言うと彼女はジッと悲しげに僕を見る。

『あら、もう呼び捨てし合うくらい仲良くなっちゃって』

真理子さんが言うと優子が

『んだよぉ、ノブになTSUNAが来た事あるっで教えてやったんだわ!』

その一言を放った次の瞬間だ。

パシンンン………ッ!!

乾いた音がした。
真理子さんが優子を平手打ちしたのだ。

『あんたッ!喋ったの!?ねぇッ喋ったの!?』

『真理子さん!』

僕は真理子さんを止めようとしたが、真理子さんは優子の胸ぐらを掴むと彼女を二度三度強く揺さぶった。

『言ったの!?ねぇ、言ったの!?』

『いでぇよぉ…離しでよぉ…!』

『真理子さんってば!』

『優子!!正直に言いなさいよ!ノブに言ったの!?ねぇ!?』

真理子さんの両手で掴みあげられ優子は苦しそうにばたついた。
そばにあったバケツが彼女の踵に当たり、ひっくり返った。

『喋ったの!?どうなの!?』
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