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あなたの胸の中で眠る花
第3章 新しい春

夜、間接照明をつけた部屋は静寂に包まれている。それを静かに破ったのはしーちゃんだった。

「こっちゃん、まだ起きてる?」
「起きてるよ」
「…本当に四月に出て行っちゃうの?」
「そうだよ、決まりだからね」
「そっか…そうだよね」
「出て行くっていっても、近所だから。顔出しには行くよ」
「本当!?じゃあ毎日来て!」
「毎日は無理だよ」
「えー…じゃあ二日に一回」
「それも無理」
「ちぇっ」

しーちゃんは拗ねてそっぽを向く。私は彼女の方を向き、やれやれという感じで溜息をついた。

「しーちゃん、一人部屋がいいって言ってたじゃない」
「それは昔の話でしょ」
「 一人部屋も悪くないよ、きっと」
「……」
「お店に来てくれたら、お弁当サービスしてあげるよ?」
「……うん、行く」

こういう時のしーちゃんは子どもらしくてかわいい。

「お別れ会はしないからね。またどうせ会えるんだし」
「うん、会えるよ」

数秒の沈黙の後、しーちゃんは私のベッドに入ってきた。手を繋いで静かに眠りについた。

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