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あなたの胸の中で眠る花
第2章 真冬が繋ぐ出会い

目を覚ますと、病院のベッドの上にいた。
「こっちゃん?気がついたのね、よかったぁ…」
ベッドの横には佳永子先生がいた。私の手を握りしめて穏やかに微笑む。
「電車の中で突然倒れたみたいよ。私、びっくりして心臓止まるかと思ったわ。でもよかった、無事で」
あの時、倒れたんだ。時計を見ると、数時間ほど経っていた。あ、バイトどうしよう。
「佳永子先生、私、バイト…」
「大丈夫!向こうには私から連絡しといたから、何も心配しなくていい。今日はゆっくり休みなさい、ね?」
「ありがとう…」
「先生呼んでくるから、ちょっと待っててね」
そう言って佳永子先生は病室を出た。

