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人魚島
第4章 咲子の村案内
『ホテル街の一角にえらい栄えた売春街があるんや』咲子が脚をブラブラさせながらデスクに頬杖を付く。

『幸代って歯抜けの80歳のババァが棟梁や、牛耳っとるけん、怒らせるとどえらい怖い、まだ現役の嬢でな、年配のジジィ共に愛を配っとる』

『何する場所なのさ?』

『セックスする場所や』

僕の問い掛けに克己さんがニヤニヤしながら答えた。

『5000円からおなご抱ける場所や、お前が18歳なら連れてって奢ったるねんけどなぁ、あそこに海岸のプレハブハウスに住む蓮って名前のねぇちゃんがあの売春街のナンバーワンや、確か画家で今年28歳独身者や、まぁ、結婚しとったけど9年前に離婚したんや、なかなか色っぽいが三咲とは不仲、犬猿の仲や、蓮は橘に惚れてるからな』

『蓮の本名知らん?』

咲子が小首を傾げる。

『知らん、あいつは18歳の時にフラッと大阪府からやって来た迷い猫みたいなおなごや、噂じゃ自殺志願者らしいけどな、こう左腕にウジャウジャリストカットの痕が付いてるらしい』

『リストカット?』

『自傷行為や、剃刀やら刃物で切るんや、あいつは薬物もやっとるって噂やけん、あんま近付くなよ?』

『解った、ほな見学して来るわ』

『三咲によろしくな』

敬礼する克己さんに会釈し僕等は売春街を目指して原付を飛ばした。
公道を走る事10分何やら提灯まみれの祭会場みたいな建物だらけの浜辺に辿り着いた。
ザワザワと賑やかだ。
黒く良く日焼けした恰幅の良い男達が客引きらしいオジサンと値段交渉しながら酒を呑んでいる。
入り口に巨大な鳥居があり、咲子が原付を停めた。
若く妖艶な美女が店先で谷間を見せながら男達を誘っている。

『ここが売春街?』

『せや、蓮がおる場所や、蓮に会いに行こう?』

『ナンバーワンなんだろ?忙しいんじゃ無いの?』

『構わんやろ、並んででも待ちよるけんな』

祭会場さながらかき氷屋や綿菓子屋や金魚すくい屋が軒を連ねていた。
咲子とはぐれぬ様手を握り歩いた。
人気の無い場所ばかり巡って来たが売春街は活気に満ち溢れていた。
ピンク色のペンキを塗り、ピンク色や赤色のネオンをチカチカさせた建物に嬢の写真がでかでかと貼られていた。
『こいつが蓮だ』とピンク色の髪の毛の若い女性を指差す咲子。
歌手のCHARAに少し似ていて蝶々の入れ墨だらけだった。

『入るよ』

『うん』
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