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人魚島
第5章 夏祭り
僕はゆっくり咲子の長い漆黒の髪の毛を撫でながら続けた。

『めちゃめちゃに抱いてごめん』

不意にまた再び涙が溢れた。
グスグスと鼻を鳴らしながら強くきつく咲子の折れそうな身体を抱き締めた。

『構わんけん、構わんけん、泣くな?』

あやす様に咲子が僕のクシャクシャな頭を撫でてくれる。

『もっかいする?』

『流石に勃起し無いと思う』

『なら明日に早坂先生の仮眠部屋借りてしよっか?』

『………』

『ハルキ?』

『うん、今度は優しく抱くよ』

『うん、良いよ』

『切れたの?アソコ?』

『あん?ああ、たいした事ねぇよ、唾付けりゃ塞がるけん、ハルキは余計な心配すんな?解ったか?』

『うん、ごめんね』

『ハルキ興奮しとったん?えらい激しいピストン運動やったけん、驚いたわ…正直ビックリしたわ』

『かなり興奮してた』

『激しいエッチな事も気持ち良いよ』

『いや、明日は優しく抱くよ』

スリスリ僕の肩に頬を寄せる咲子を抱き締めながら僕等はピッタリ重なり合った。
咲子が僕の顎に口付けする。
チュッと離れて行く唇。
キスの仕方すら知ら無い咲子だったが、性欲ばかりは盛んでしかもセックス好きだった。
不意に廊下の黒電話が鳴り、三咲さんが『はい、魚沼』と対応していた。

『春樹くん、駄菓子屋の禅くんからやで』

廊下から三咲さんが言うので、僕等は身体を離し廊下に出た。

『なんや夏祭りのバンドがどうの言ってるわ』

三咲さんから受話器を受け取りソッと耳を寄せた。

『ああ、春樹か?』

禅さんの乾いた声がした。

『なんですか?』

『今から手慣らしにセッションしよや?お前ベースやるんやろ?』

ああ、そうだった。
僕は今日バンドグループでベース担当なのだ。

『咲子も来るやろ?連れて来てセッションしようぜ』

『解りました、場所は?』

『売春街近くのプレハブ住宅近くの海岸や』

やや興奮気味に禅さんが捲し立て『待ってるけんなッ』と通話を切る。

『何?』

背後で咲子が僕の顔を覗き込んで来る。
訳を話して居間で三咲さんに『ミケさんからです』とミッキーマウスがプリントされたLINEIDが記されたメモ用紙を渡せば『やだ、迷惑やけん』とすぐさまゴミ箱に入れる三咲さん。
原付に股がり髪の毛を靡かせながら僕と咲子はプレハブ住宅の海岸を目指した。

『やっと来たか』
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