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人魚島
第2章 人魚島
咲子がドライヤーの電源をONにし、僕の頭に吹き掛けた。
途端頭がほんのり温かくなる。
ワシャワシャと不慣れな手付きで乾かして行く咲子。

『ちょっとアンタ背ぇ高過ぎるわ、座ってや?』

不意に咲子が僕を学習机の椅子に座らせた。
僕は黙って椅子に座った。

『カッコ付けやけん髪の毛パーマ当てとるん?』

『癖毛だよ』

『そうなんだ』

咲子が唇を尖らせながらワシャワシャ乾かして行く。
そして嬉しそうにドライヤーをOFFにし、机の脇に置くと『一緒に宿題して昼寝しようよ』と誘って来る。
『昼寝ぇ?』すっとんきょうな声思わず出てしまう。

『解んない所だらけや』

咲子が恥ずかしそうに頭をポリポリ掻いた。

『見せてみろよ』

僕が咲子の宿題を見てやる。
とんでも無く簡単な問題だった。
幼稚園児でも回答出来そうな程レベルが低かった。

『簡単だよ』

『割り算が解らん』

唸る咲子。
可愛くて思わず頭を撫でたくなる。
グッと堪え生唾を飲み込み、僕らは西日の入り込む中肘をぶつけ合いながら宿題した。

『ありがとう、もう4時だね、昼寝…しよっか?』

まるでさながら『セックス…しよっか?』と誘われた気になり途端顔を紅潮した。
モジモジしながら顔を伏せれば咲子が『早く』と布団をパンパン叩いた。
『じゃあ上の段借りるよ?』と階段の手摺を掴んだ。
『おやすみなさいハルキ』小さく呟き毛布にくるまる咲子。
艶やかな頭頂部が見えてドキッとした。
微睡みながら欠伸をし、ベッドに横たわった。
興奮し鼻息がフンフン鳴ってしまう。
右手で鼻先を押さえながらなんとか静かに眠りに付けた。
眠りながら咲子とセックスする謎な夢を見た。
激しいセックス、汗をダラダラ流しながらあまがみし合い、初めての童貞を夢で咲子に捧げた。
僕の周りじゃ既に童貞を捨て去り飄々とした連中が居たが、僕はまだ恋人の順子とキスはおろか手も繋いだ経験が無い。
正真正銘の童貞だった。
初めてを捧げるタイミングは中2の夏休みにあったが、タイミングを失い失速してしまった。
バリッと割れた心を慰めたのが同級生の順子だった。
ただ単に席替えでたまたま隣になっただけだ。
一目見て恋に落ちて先々月告白しOKを無事貰ったのだ。
付き合い始めて2ヶ月、ドキドキは鳴り止ま無いし、順子でオナニーすらした事無かった。
順子を汚したくは無かったのだ。
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