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人魚島
第7章 大神魚人再来
橘さんが軽トラの運転席で赤丸に火を付けた瞬間、僕は走り去ろうとする橘さんの軽トラの前に両手を上げながら飛び出した。

『なんや糞餓鬼ッ?危ないやろがッ!』

思わずクラクションを鳴らしながら橘さんが唸る。
僕は素早く助手席に乗り込み『行きましょう』と促した。
『全く餓鬼連れて何処行きゃあ良いんだ?』ギアをガチャンとチェンジし、咥え煙草しながら僕を見据える橘さん。
『魚姫で蓮さんとミケさんに会いましょう』僕が言えば『あん?青二才の餓鬼はあそこじゃ女買えねぇよ』と鼻で笑いつつも魚姫がある歓楽街の売春街を目指す橘さん。

『蓮やらミケに会ってどうするつもりだ?渡島してまだ6日の坊主がもう連中と仲良くなったってのか?』

『はい、ミケさんとは2回食事してますし、パーラー末次でパフェだって奢って貰いました』

『あいつら金持ちやけんな、まぁ、良いや、胸糞わりぃけん、腹いせにちょっくら酒引っ掛け行くかぁ』

ようやく笑って橘さんが坂道を下って行く。
しばらくして売春街にやって来た。
相変わらず人でごった返している。

『橘やん』

不意にヴィヴィアンウエストウッドのロッキンホースベイビーを高々に鳴らしながらカッコ良く登場したミケさん。
背後にはダラダラと鼻血を垂れ流した蓮さんが虚ろな表情で立ち尽くしていた。

『どないしたんや?』

駆け寄る橘さん。

『客ともめてやられたらしいよ』

ミケさんがやれやれと肩を竦めた。

『あ…あ…孝ぃ…ふわぁ~ってするお薬ちょうらい?』

蓮さんは覚醒剤の離脱症状からか目の焦点が定まってい無い。

『馬鹿野郎、部屋に戻るぞ、蓮』

『抱いてくれんの?』

『添い寝したる、部屋も片付けたる、お前等も手伝え』

『しゃあ無いな、暇やから付き合ったるけんなパーラー奢れよ』

4人で最上階の蓮さんの部屋に上がった。
中は食器が床に割れて散乱し、血だらけだった。

『血が垂れとるやんかッ?お前、またリストカットしたんか?』

『しとらん、しとらん、生理やねん、なぁ、孝ぃ…はよ抱いてや?』

『アカン、部屋片付けるけん、お前はタンポンぶち込んで大人しくしとけ、ミケ、掃除機あるか?』

『ダイソンの良いやつあるよ?』

『貸せ、俺がやる』

『お熱いねぇ』

橘さんは無言でダイソンを使いながら掃除して行く。

『鼻血止まったか?』

『まだぁ』
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