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人魚島
第7章 大神魚人再来
花子の第一印象は"化け物"だった。
それは紛れも無かったし、事実だ。

『驚きましたよ、だって顔が無いんですもん、ビックリして思わず後ろにズサッと尻餅付きましたよ』

僕は思い出しながらウオトに告げた。
ウオトが不意に眼鏡を外しながら『けど、話すと可愛いでしょ?』と眼鏡に付着した砂浜の砂を取り払った。
ゾクゾクする位色っぽい目付きだ。
何と形容すれば良いか、芸能人にも例え様の無い美しい風貌だ。

『花子は働き者、しっかりしてるし咲子が最初妹かと思ったよ』

確かに。

『花子が早く大学生になって呉市に来てくれたら良いのになぁ、しかし魚人様だとか言うしきたりで島から出られ無いんやってなぁ、なんなら僕が渡島して移住しようかな、なんてね』

そこに30分過ぎてブドウ糖の点滴が済んだ蓮さんが寝ぼけ眼で目蓋を擦りながら待合室にやって来た。
そしてピンク色の長い髪の毛を手櫛しながら開口一番『この子誰よ?』とウオトを睨んだ。

『大神魚人です。民宿春魚のアルバイトです』

ウオトが立ち上がり手を差しのべ握手を求めたが蓮さんはその手を無視してブラックデビルにヴィヴィアンウエストウッドのジッポーで火を放つ。
そして離脱症状で震える手で煙管にブラックデビルをセットし『なんか磯臭い』とウオトを敬遠する。

『どうせ売春街目当てやろ?』

『違いますよ』

『アホたれ、売春街目当てで来た民宿のアルバイトが金払わんと無理矢理帰った経験あるねん、信用出来ん』

『蓮、点滴済んだんか?帰るか?リゾット食うか?』

『リゾット?食べる、食べる』

蓮さんが応接室に消えて行く。

『魚姫の蓮さんです』

『知ってるけん、去年会ってるよ、多分覚醒剤の副作用で僕の事忘れてるんだ』

『他に春からミケさんって女性が居ますよ』

『へぇ、生憎風俗行かない質なんだ、新しい女の人かぁ、また機会があれば会ってみたいなぁ』

『OK、傷消毒したよ』

不意に早坂先生が少女を連れて待合室にやって来た。

『ありがとうございました、お代は?』

『また今度ね、今は良いや、俺の気が変わら無い内に帰りなよ、また今夜あたり春魚の料亭で美沙と晩酌しに行くよ、何時迄アルバイトしてるの?』

『夕方6時迄です』

『なら4時位に邪魔しに行くよ、気を付けて帰りなさい』

『早坂先生の為に美味しい焼酎用意しておきます』
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